Column
お役立ちコラム
何歳からでも体は変わる 80回の軌跡
はじめてご相談いただいたとき、その方はこう言いました。
「この状態から早く抜け出したい。藁にもすがる思いで来ました。」
腰のすべり症の手術と両股関節の手術を乗り越えながらも、背中・肩・膝の痛み、冷え、疲れやすさが続いていました。
「最近は、歩きに行くこともできず横になっている時間が長いんです」
そう打ち明けてくださった言葉に、深い疲労と焦りがにじんでいました。
手足の冷えは、感覚がなくなるほど。
夜は体がこわばって何度も目が覚め、朝起きてもだるさが抜けない。
こたつで過ごす時間が長くなり、体はどんどん硬くなっていく。
お孫さんを抱っこするたびに背中がピリッと痛み、家事をしても立っているのがつらい。
「台所に立って料理しているだけで、背中が痛くなるんです」
「風邪をこじらせてからずっと体がだるい。動悸もして、胸が苦しいときがある」
膝の痛みもあり、病院では膝の手術を勧められましたが、もうこれ以上メスを入れたくない。
でも、リハビリだけでは変わらない。マッサージを受けても次の日には元通り。
「体が重くて、心も沈む感じ。どうにかしたいのに、どうすればいいかわからない」
——そんなお言葉が、今も胸に残っています。
それが、、
1. 80回セッションのビフォーアフター!






初回は、こわばった背中と肩まわりをやさしくほぐし、「体が思っていたよりも動く」という感覚を少しずつ取り戻すことからスタート。
マシンやストレッチポールを使って背中をのばすと、「思っていた以上に伸びて気持ちいい!」と笑顔が戻りました。
その瞬間、体の奥に“希望のスイッチ”が入ったようでした。
2回目、3回目と回数を重ねるうちに、背中の痛みが和らぎ、「久しぶりに熟睡できた」「朝起きたときの体の重さが違う」と嬉しい変化が。
冷えきっていた手足にも少しずつ血のめぐりを感じ、夏には「昨年ほど冷房がつらくない」とおっしゃるようになりました。
背中が楽になると、少しずつ家の中で動けるようになり、「今日は草抜きをしても大丈夫だった」「お孫さんと映画に行けた」と報告が増えていきました。
体を動かすたびに痛みが出ていた頃とは違い、今は「動くと楽になる」感覚が少しずつ積み重なっていきました。
佐渡島旅行や福井旅行など、長時間移動での旅行にも挑戦。
長時間の移動でも体が固まらず、「やりたいこと全部できた!」と笑顔で話してくださいました。
通ううちに、お腹から息を吐けるようになり、「呼吸が通ると、こんなに体が軽くなるんですね」と新しい感覚も実感。
夜の眠りは深くなり、朝の目覚めも軽やかに。
「眠れるようになった」「立つのが楽になった」と、心の余裕も戻ってきました。
背中の張りは“ほとんど苦痛じゃない”日が増え、手足の冷えや動悸も落ち着き、ブロック注射に頼る回数も激減。
お孫さんの運動会や畑仕事など、以前は「無理かも」と思っていた予定も元気にこなせるように。
お孫さんと一緒にバレーボールも楽しめるように。
お孫さんからは『おばあちゃん、こんなにも動けるんやね!』とビックリされるまでに。
「もしピラティスに出会っていなかったら、きっとブロック注射や病院通いを続けていたと思う」
そんな言葉に、私も胸が熱くなりました。
写真では、胸が開き、後ろ姿はヒップが上がって若々しい印象に。
体の軸がまっすぐに伸び、立ち姿にも自信があふれています。
今では、「70代になってもこのまま元気でいたい」が次の目標。
「動くって、やっぱり大事ね」と、笑顔でお話しされています。
——ここからは、私の気づき。
“痛みのない体”は、奇跡ではなく、日々の小さな積み重ねの結果です。
どんなに長い間、痛みや不調があっても、体は優しく扱えば、必ず応えてくれる。
年齢や手術の経験があっても、「もう遅い」なんてことは決してありません。
身体は、気づいた瞬間から変わり始めます。
なんとなく息苦しい、座っていると腰が痛い、背中が重い。
そんな日が続いていたら、“呼吸しやすい身体”を目指してみませんか?
呼吸が深まると、眠りが変わる。
姿勢が変わる。気持ちが前を向く。
小さな一歩の積み重ねが、未来のあなたを軽くしていきます。